ペペロンチーノに必ずついてまわる「乳化」。
実際には一時的な分散の意味合いが強いですが、そもそも乳化って必須なのでしょうか?
完全に分離した状態と、強めに乳化した状態で食べ比べてみた
同量のにんにくを同量のオイルで加熱し同程度に色付け、同量の茹で汁を加えて、一方はほぼ混ぜずに完全に分離している状態、もう1一方は強めに乳化させた状態で食べ比べてみました。
分離:にんにくや塩の味がシャープに感じられる
乳化:にんにくの風味や塩味がマイルドになり、クリーミィな口当たり
味としてはどちらも美味しく1つの料理として成立していると言っていいと思います。
ただ分離状態は通常製法のペペロンチーノとは少し違った味わいになり、ソースとしての機能性もいまいちで、冷めた際にオイルのベタベタ感が目立ちました(冷めると良くないのは乳化バージョンでも同じだがより顕著)。
ただわざとじゃないとここまで極端な分離にはならないですし、熱いうちに食べればこの状態でも美味しくいただけます。
経験則なども合わせると、
乳化が強くなるほど風味や味がシャープからマイルドになり、口当たりもシャープからクリーミィになることが分かりました。
バロメーターの1つとして
分離状態でも成立はしていたこと、乳化度合いによって風味や味、口当たりが変化することから、乳化は味のシャープさ・マイルドさ、口当たりのシャープさ・クリーミィさを調整するバロメーターの1つとして捉えると、体系的な味作りに近づくのではと思います。
以上から、乳化は必須ではなく度合いの調整余地のあるものだと自分は思います。