たまに「ローリエは長く煮込む・放置すると苦くなる」と説明されているのを見ますが、経験的に苦くなったことがありません。
長時間の加熱で苦味が出るのは本当なのでしょうか?
水とローリエだけで煮て実験
確認するために水とローリエだけで煮て実験してみました。
トマトの成分と反応して…という可能性もありますが、ローリエ主体で言われている説ですしひとまずは(経験則的にも)。
可能性としては
1. 成分が濃くなり閾値を超えることで苦く感じる
2. 長時間煮ることで苦味成分が抽出される
あるとすれば1の可能性が高いと思いますが、どうでしょうか。
16cmの鍋に半分くらいの水とローリエを入れて火にかけ、沸騰してから弱火で15分ごとに味見します。
15分後
爽やかなローリエの風味。
風味自体はまだ弱く、苦味はほぼ感じられません。
30分後
ローリエの香りがしっかりしてきました。
程よい苦味と爽やかさ。
45分後
かなり風味が強くなってきました。
しかし苦味だけが強くなることはなく、全体的に底上げされています。
1時間後
一層香りが強くなりました。
単体では少し閾値を超え、爽やかさと苦味がエグみに感じるようになりましたが、苦味だけを顕著に感じることはありません。
トマト缶(4号缶)1缶で作るトマトソース内であればまだ美味しい範囲。
加熱をやめ半日放置
より深くなりましたが方向性は同じく苦味が特出することはありませんでした。
大さじ2ほどに煮詰める
実際にここまで凝縮することはないでしょうけど、もう全体的にエグみになり、美味しいはなく不快感になります。
ただこの状態でもキレは良く、苦味と表現するかといえば微妙なところ
適量範囲内であれば気にしなくても良い
今回の結果と経験則から、適量範囲から外れ閾値を超えればエグみを感じることはありますが、適量範囲内であれば長時間煮たり放置することで苦味が顕著にすることは考えづらいかと思います。
目指す味から「好みの風味が付いた段階でローリエを取り出す」は正であれ、その理由として「長く煮る・放置すると苦味が出るから」はあまり正確でない気がします。
少なくともトマト4号缶(スーパーで売っている容量のトマト缶)1缶につき1枚程度であれば、苦みの心配はしなくても良いかと思います。