たけのこのアク抜き、今回は皮に着目して、
・皮にはアク・風味はある?
・皮付きで茹でるのが良いか、外して茹でるのが良いか
について。
たけのこの皮のアクと風味
たけのこの本体と皮をわけて、それぞれ同量を同じ水量で同じ時間茹でて見ました。
茹で汁を味見したところ、たけのこ本体側はアクが強く感じられ、皮の方はほぼアクが感じられませんでした。
風味に関しては、たけのこ本体の方はアクのえぐみが強くてわからず、皮の方はたけのこの風味を強く感じました。
まとめると、たけのこの皮にはアク(ホモゲンチジン酸)は少なく、たけのこの風味はあるという結果になりました。
皮を付けたまま茹でるか否か
皮を付けたまま茹でるメリット
上記を踏まえ、皮を付けたまま茹でるメリットとしては
・茹で汁中のたけのこの風味の濃度を高めることで、たけのこ自体からの風味の流出を和らげる(仮説)
・茹で汁中のたけのこの風味の濃度を高めることで、茹で汁中で冷ます際にたけのこに風味が戻りやすい(仮説)
・たけのこ本体にゆっくり火が入る
などが考えられます。
仮説と記述のあるものは現時点で曖昧なものです。
ゆっくり火を入れるメリットですが、100℃に到達するまでの中温域で、たけのこのβアミラーゼが糊化したでんぷんに作用し甘みが増す可能性があるからです。
皮をはずして茹でるメリット
逆に皮をはずして茹でるメリットは
・たけのこのお湯に接する面が多くなり加熱ムラ、アクの流出ムラが小さくなる
・効率よく加熱でき、茹で時間が短縮できる(=風味の流出等も少なくなる(仮説))
などが考えられます。
メリット・デメリットを総合して
「加熱ムラを減らすことによる風味の流出加減」と「茹で汁中の風味の濃度を高めることによる風味の流出加減」の比較ですが、判断は難しいです。
良いとこ取りの案として、「皮を外して、皮と一緒に茹でる」ことで加熱ムラを小さくしつつ、皮の風味への寄与も期待できます。
ただこれは仮説が正しいという前提なので、実際は皮を入れても入れなくても変わらないかもしれないですし、皮を付けて茹でた際のゆっくりとした火の入り方が良い影響を及ぼす可能性もあります。
少なくとも半分にカットして茹でる場合は、もともと断面がお湯に接しているので上記の適用が丸かと思われます。
より風味・旨味の流出が少なく、短時間で茹でる方法については↓
大根おろしでたけのこのアク抜きが出来る?そもそも大根おろしはいるのか - IKASHIYA CULINARY ART
米ぬかの役割等については↓